図形による視幅拡大トレーニング |
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今度は、図形による視幅拡大トレーニングを行なってみましょう。当研究会の専用ソフトの中に視幅拡大トレーニングのメニューが入っています。これをスタートさせると、図形がディスプレーの中心部に現れて徐々に広がっていきますから、その輪郭全体を同時に見るようにしてください。ディスプレーから遠く目を離せば全体が見えるのは確実ですから、読書と同じく25センチメートルほどの距離で眺めてください。 |
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次に専用ソフトを使わない場合のトレーニングですが、次のページに長方形が同心状に、いくつも重なって描かれています。その画面を利用するか、印刷するか、同じような図形を自主作成して、次のような要領で見ていってください。 |
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まず、最も内側の小さな長方形の全体(4つの辺)を見てください。ボンヤリと見るのではなく、輪郭をハッキリと観察する感じで見るのですが、これは誰でも簡単に見ることができるでしょう。 |
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次は、内側から2番目の、一回り大きな長方形の輪郭全体を見てください。 |
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同じ要領で、順番に1つ外側の長方形、そのまた1つ外側の長方形、と見る対象を順に外へ移していってください。長方形が大きくなっても必ず輪郭全体(4つの辺)を同時に見るようにすることが必要です。 |
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どこかの時点で、おそらく輪郭全体を同時に見ることが難しくなるはずです。例えば、上側の辺を見ると、下側の辺がボヤケて霞んでしまったり、というようになるからでしょう。それがつまり、あなたの現在の視幅というわけです。毎日、繰り返して取り組み、1つでも外側の長方形がハッキリと見られるようにトレーニングしてください。 |
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トレーニングを続けていくと徐々に視幅が広がっていき、最も外側の長方形も、同時に四辺全体をハッキリと見ることができるようになります。 |
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次は、トレーニングの時間と、隣の長方形に移るタイミングです。最も外側の長方形を見たら、また内側の長方形に戻り、順に内側に移っていくトレーニングを合計1分間、続けてください。慣れたら、次の長方形に移るまでの時間を、どんどん短くしていってください。 |
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文字による視幅拡大トレーニング |
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今度は、文字による視幅拡大トレーニングを行なってみましょう。次のページを見てください。先ほどは、単純な長方形でしたが、今度は、その辺を構成しているのが実線ではなく、文字に変わっています。この文字を、次のような要領で見ていってください。 |
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最も内側の長方形の4辺を構成している全部の文字を、同時に識別してください。そこに文字が存在していることがわかる、というのでは不十分で、何という文字か明確に判別してください。 |
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単なる実線と違い、判別しようとすると反対側の文字が消えかかったり、霞んだりするかも知れません。そういう時は深呼吸して、全身から力を抜いてください。身体から力が抜けてリラックスできると、やや視野が広がり、識別できるようになると思います。 |
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全部の文字が識別できたら、その外側の長方形を構成している文字群に移ってください。あまりいつまでも見つめていないで、だいたい1秒ごとぐらいに、順に外側の文字群に移るようにしましょう。 |
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識別できなかった場合も、そこで諦めてストップしてしまわないでください。できなかった時も、識別した状態を頭の中でイメージして、とにかく最も外側の文字群まで進むようにしましょう。 |
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どこかの長方形で、1つの辺でさえも全部の文字を識別できず、端のほうの文字が霞みだす状態になると思います。そうなったら、ちょっとばかりズルをして、素早く視線をページ全体にランダムに走らせてみましょう。そうなると、全体の文字が識別できますから、広範囲の文字を識別する、という状態が何となくイメージできるはずです。
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