絵柄・イラストによる識幅の拡大トレーニング
 
さて、次には識幅の拡大トレーニングをやってみましょう。次のページには、それぞれ相互に全く関係のない絵柄がページ全体に散らばり、一応の範囲を示すために3段階の大きさの長方形の中に入っています。これらの絵柄を、次のように見てください。
 
1 1秒間だけ眺めたら、ページを閉じて、どんな絵柄があったかを、頭の中で思い出してください。
2 これは、記憶術のトレーニングではありませんから、最初は「確かに見えたはずだけれども、閉じたら忘れてしまった」で十分です。全体に散らばっている絵柄を「同時に見た」という広範囲の情報の並列処理が大事です。
3 たぶん、特に注意しなければ、あなたが見た絵柄はページの中央の、最も小さい長方形枠の中に固まると思います。それは「意識をすると視野を中心付近に絞り込む」習慣のためですから、再チャレンジ以降は、2番目の大きさの長方形枠の範囲に含まれている絵柄も意識的に見るようにしてください。上の方だけを見るとか、下の方だけを見るとか、観察する領域にかたよりが出ないように注意しましょう。
4 一度にページ全体に散らばった絵柄を均等に見ることができるようになれば、あなたの右脳は、相当に活性化され始めています。そうなれば、特に「記憶してやろう」という意識を持たなくても。あなたの記憶力も同時に向上しているはずです。つまり、これは識幅拡大と記憶力強化と、両方を兼ねたトレーニングです。
 
文字(単語)による識幅の拡大トレーニング
 
さて、次には、文字による識幅の拡大トレーニングをやってみましょう。次のページにはそれぞれ互いに全く関係のない単語、ページ全体に散らばっています。そして絵柄の場合と同様、一応の範囲を示すために、3段階の大きさの長方形の中に入っていますが、これを次の要領で見てください。
 
1 1秒間だけ眺めてページを閉じ、どんな単語があったかを、頭の中で思い出してください。単に文字を識別しようとすることで意識が強く働くと思いますから、視野を狭めないために、より大きくリラックスすることが要求されます。
 
2 最初は、「確かに見たはずだけれども、閉じたら忘れてしまった」で構いません。広い領域に散らばっている単語を「見た」「識別した」ということが大事です。絵柄で見えたのと同じ範囲の単語を、読み取ってください。見える範囲が絵柄やイラストの場合と比べて狭くなれはなるほど、あなたの緊張度は大きい、ということになります。単純な記号なら、記号のほうが識別範囲が広く、文字のほうが狭くても無理ない、という感じがしますが、絵柄やイラストなら、文字と同等の複雑さを持っていますから、理屈の上で文字だけが識別範囲が狭まるはずないのです。
   
3 やはり、あなたが見た単語はページの中央の、最も小さい長方形の枠の中に固まっていると思います。2番目の大きさの長方形の枠内の範囲の単語も見るようにしてください。それができたら、最大の範囲、つまり、ページ全体に散らばっている単語を見るようにしてください。どうしても無理な時は、視点を固定しないで、1秒間にページ全体をランダムに走査させるようにして、イメージを掴んでください。
 
4 一度にページ全体の単語を読み取ることができるようになれば、あなたのリラックス度は、ほぼ満足できる状態になっています。そうなると、右脳も活性化されているはずですから、記憶力も同時に相当に強化され、向上しているはずです。
 
5 与えられた1秒間で3個から4個の単語が思い出せれば、あなたの右脳活性化度・記憶は普通(日本人の平均。つまり、まだ未活性化の状態にある)のです。
  5個から6個が思い出せれば、弱活性化状態です。
  7個から8個が思い出せれば、中活性化状態です。
  9個以上が思い出せれば、相当な活性化状態で、あなたは自信を持つことができます。


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