思考の停滞を放置するべからず |
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実際、大多数の人が「考えて思い出せれば記憶できているわけだから、それでよし」として、それ以上に理解度を深めようとしない傾向があります。この思考の停滞は、その1回1回は、せいぜい数秒程度の微量なのですが、長年の間に積み重なると「塵も積もれば山となる」で膨大な量に成長し、ライバルに水を開けられる最大要因の1つになります。 |
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子供たちが日頃の勉強で、同じ程度の時間やっているのに、いつの間にかライバルと大きな差がついてしまった、というような場合も、この思考の停滞の蓄積を放置しておいたのが最大原因の1つになっています。人に先んじて大きな知識を蓄え、それを活用するためには、とこかでトレーニングしてこの思考の停滞の悪習を断ち切る必要があります。 |
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停滞状態での思考は、必要以上の神経集中で視野が狭まるのと同様に、脳の中の活動部位がごく局部的に(それも左脳だけに)制限されてしまうのです。「下手の考え、休むに似たり」という格言も、この現象に由来しています。思考に発展性がなくなり、同じ箇所と堂々巡りするばかりになります。そういう状態に陥ると、持っている知識を上手にスムーズに組み合わせることができませんから、創造力を発揮することができません。 |
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ですから、これの防止は創造力には必要条件た、ということになります。速読法を身に付けたかたといって、即座に成績の向上に結び付くわけではないが、速読能力がなければ一定以上の成績の向上はおぼつかない、速読法は必要条件だ、というのと同様です。この必要条件となっているものは、ある意味では道具だとも言えます。道具がよいからと言って、必ずよい製品(創造力)ができるとは限りませんが、良い製品を作る上では、道具はよければよいほど有利でしょう。 |